窯業原料<鉱物>

窯業用鉱物

【長石とは】

長石は、地殻を構成する主要な鉱物のひとつで、主にカリウムやナトリウム、カルシウムを含むアルミノケイ酸塩鉱物です。窯業では陶磁器やガラスの製造において非常に重要な原料として広く使用されています。焼成時に他の原料との融合を促進するフラックス(融剤)として機能し、製品に滑らかな表面と光沢を与える役割を担います。特に釉薬の調整には欠かせない存在であり、焼成温度や製品の質感に大きな影響を与えます。産地によって化学組成や融点が異なるため、用途に応じた適切な選定が重要です。当社では、カリ長石、ソーダ長石、石英混合型など多種多様な長石を取り扱っており、お客様の製造工程や最終製品に合わせたご提案が可能です。

長石/化学分析(参考値)

品名
SiO2
Al2O3
Fe2O3
TiO2
CaO
MgO
K2O
Na2O
 igloss
特級釜戸長石
75.91
13.73
0.03
0.01
M 1級釜戸長石
75.50
13.50
0.10
0.03
0.78
0.02
6.21
2.97
0.24
デシンター釜戸長石
75.50
13.50
0.10
0.03
0.78
0.02
6.21
2.97
0.24
柴田福島長石
66.71
18.56
0.18

0.24

10.42
3.48
0.37
福島長石
69.89
16.60
0.03
0.01
0.39
0.02
10.33
2.65
0.07
純平津長石
65.99
19.92
0.30

0.57
0.42
6.34
5.85
1.25
M 平津長石(スタンパー)
74.20
15.80
0.10
0.01
0.19
0.03
3.99
5.19
0.80
一級長石
78.10
12.60
0.09

0.77

5.39
2.84
三河長石
大岐長石
73.04
14.21
0.16
0.01
1.01
0.02
8.25
3.20
0.25
F-5長石
74.40
14.20
0.07

0.56

6.20
3.77
中国ソーダ長石
67.70
19.30
0.13
0.07
0.56
0.01
0.10
11.40
0.25
中共長石
69.41
16.91
0.38
0.06
0.70
0.09
7.51
4.69
インド長石-60
65.50
18.30
0.08
0.01
0.24
0.01
13.10
2.03
0.31
インド長石-65M
65.50
18.30
0.08
0.01
0.24
0.01
13.10
2.03
0.31
インド長石-200
65.50
18.30
0.08
0.01
0.24
0.01
13.10
2.03
0.31
アプライト
76.00
12.46
1.44
0.60
4.90
3.50
0.87
A-270ネフェリン
60.10
23.00
0.09
0.02
0.37
0.02
4.75
10.6
0.47
キマチ石
61.50
16.70
6.20
3.60

3.00
2.60

【陶石(とうせき)とは】

陶石は、主に長石や石英、カオリンなどが混在した天然の複合鉱物で、白磁や半磁器の製造に用いられる原料です。焼成すると白く緻密な質感となるため、美術陶器や高級磁器製品において特に重要な素材とされています。日本では有田焼や美濃焼などの産地で伝統的に使用されてきた素材でもあります。陶石の成分構成は産地によって大きく異なり、焼成収縮や焼き上がりの色調にも影響を与えるため、製品設計に応じた選定が不可欠です。当社では、美濃地方や九州産を中心とした高品位の陶石をご用意しており、釉薬調整やボディ原料としても幅広く対応可能です。

陶石・粘土/化学分析(参考値)

品名
SiO2
Al2O3
Fe2O3
TiO2
CaO
MgO
K2O
Na2O
 igloss
特級皿山陶石(特級天草)
78.30
14.70
0.36
0.01
0.05
0.07
3.13
0.24
2.6
1級木山陶石(一等天草)
78.46
14.23
0.40
0.02
0.13
0.05
2.72
0.35

2級天草陶石
79.87
13.90
0.44

0.00
0.00
2.56
0.28
3.09
脱鉄天草
信楽土(半磁器土)
アイボリードロ
M-120素地土
豊順ベントナイト
大峠セリサイト(乾燥品)

【蛙目(がいろめ)とは】

蛙目(かえるめ)とは、英語で「ムスコバイト(Muscovite)」とも呼ばれる雲母鉱物の一種で、主にカリウムを含む層状ケイ酸塩鉱物です。蛙の目のようにキラキラとした輝きが特徴で、古くから化粧品や断熱材に利用されてきました。窯業の分野では、釉薬に微細な光沢を加えたり、耐熱性の向上に寄与したりする役割を担います。非常に薄く剥がれやすい構造を持ち、加熱時に膨張・剥離しやすい特性があるため、特殊な用途での利用が期待されています。当社では、高純度の蛙目鉱を選定・粉砕し、セラミックスやガラス系材料との相性を考慮した商品ラインを展開しています。

蛙目(がいろめ)粘土・木節/化学分析(参考値)

品名
SiO2
Al2O3
Fe2O3
TiO2
CaO
MgO
K2O
Na2O
 igloss
蛙目
49.72
34.55
1.23

0.16
0.24
0.74
0.14
12.80
蛙目 ロール掛け
49.72
34.55
1.23
0.16
0.24
0.74
0.14
12.80
焼蛙目
特級蛙目(特)
瀬戸蛙目
本山木節粉末
48.23
33.80
1.15
0.79
0.21
0.25
0.8
0.11
14.59

【硅石(石英)とは】

硅石(けいせき)は、主成分が二酸化ケイ素(SiO₂)で構成された鉱物で、別名・石英(クォーツ)としても知られています。非常に高い耐火性と化学的安定性を持ち、ガラス製造、耐火材、鋳物、電子材料など様々な分野で用いられています。特に窯業では、製品の寸法安定性や強度、白色度を高めるための主原料として重宝されています。粉砕粒度や不純物の含有率によって用途が大きく異なるため、適切な品質管理が求められます。当社では、粒度調整済みの高純度硅石を複数ラインナップしており、白色系セラミックスや高耐火製品の製造に最適なグレードをご提供しています。

硅石・シリカ/化学分析(参考値)

品名
SiO2
Al2O3
Fe2O3
TiO2
CaO
MgO
K2O
Na2O
 igloss
硅石
97.20
1.36
0.06
IS-K シリカ
95.70
2.27
0.05
0.06
0.02
0.01
1.63
0.12
0.20
大川硅石粉末
94.05
2.20
0.05
0.07
0.006
0.25
2.49
0.31
0.31
トヤネ硅石
91.65
2.20
0.43
0.11
0.02
0.12
0.61
0.11
M-トヤネ硅石

T-3純硅石
99.72
0.01
0.004
6号ダイヤ硅砂

7号ダイヤ硅砂
8号ダイヤ硅砂
水洗硅石 10-20
99.7
水洗硅石 80-200
99.7
60~100石英粒
99.8
80~150石英粒
99.8
シリマナイト
FW-6硅藻土フルイ下

【ペタライト(Petalite)とは】

ペタライトは、リチウムを含むアルミノケイ酸塩鉱物で、化学式はLiAlSi₄O₁₀。白色または灰白色の鉱石で、窯業においては主にリチウム分を供給する原料として使用されます。リチウムは釉薬の融点を下げる作用があり、焼成温度の低減やガラス相の形成を促進する効果があります。特に低膨張ガラスやセラミックスの熱衝撃特性改善において有効です。また、ペタライトはスポジュメンに比べて膨張率が低く、熱膨張の制御が求められる陶磁器や工業用ファインセラミックスの分野で重宝されています。天然由来で不純物が少ない高純度ペタライトを選定することで、釉薬の透明性や安定性も向上します。当社では、微粉砕されたペタライトを複数粒度で取り揃えており、白色系釉薬や電気絶縁体用セラミックスなど多様な用途に対応可能です。

ペタライト(リチウム鉱物)/化学分析(参考値)

品名
SiO2
Al2O3
Fe2O3
TiO2
CaO
MgO
K2O
Na2O
 igloss
#52ペタライト(フレコン/25㎏)
#80ペタライト(フレコン/25㎏)
76.16
17.24
0.18
0.21
0.24
0.39
0.16
0.80
#200ペタライト(フレコン/25㎏)
76.16
17.24
0.18

0.21
0.24
0.39
0.16
0.80

【カオリン(Kaolin)とは】

カオリンは、風化した長石などから生成される粘土鉱物で、主成分は水酸化アルミニウムを含むケイ酸塩(Al₂Si₂O₅(OH)₄)です。窯業では白色陶磁器、耐火煉瓦、釉薬の原料などに広く用いられており、その高い耐火性・可塑性・焼成白度が評価されています。特に磁器や陶器のボディ原料として重要で、成形時の加工性と焼成後の強度・白色度を両立させる役割を担っています。カオリンには粗粒のハードカオリンと微粒のソフトカオリンがあり、製品や製造方法に応じて使い分けられます。焼成時に脱水してムライトを生成することで、製品の強度や耐熱性を高める効果もあります。当社では、国産・海外産を含めた厳選カオリンを提供しており、造粒処理や焼成特性に応じた仕様調整にも対応しています。ファインセラミックス、衛生陶器、電気絶縁体など多分野での使用実績があります。

カオリン

品名
生カリフォルニアカオリン
中国焼カオリン
WBカオリン
#135 カオリン
金剛カオリン SP
水簸カオリン(すいひカオリン)
乾燥カオリン W
神明カオリン
ニュージーランドカオリン
-100(焼)カオリン
-200(焼)カオリン
白 焼カオリン(-20)
WS-Eカオリン

【炭酸カルシウム(CaCO₃)とは】

炭酸カルシウムは、石灰岩や方解石、大理石などに含まれる白色鉱物で、化学式はCaCO₃。窯業では白色系原料・融剤・発泡材として幅広く利用されています。特に釉薬では、カルシウム分を供給することで艶のある仕上がりと高い透明感を実現でき、長石などとの相性も良く、焼成時の流動性をコントロールする助けとなります。また、酸化物の中和剤としても用いられ、釉薬やボディのpH調整にも寄与します。粉砕度や純度により用途が大きく異なり、高純度の沈降炭カルは電子部品向け、粗粒のものはタイル・建材・ガラス原料として用いられています。当社では、国産・海外産の高品質炭酸カルシウムを粒度別に取り揃え、お客様の焼成温度や粘土配合に応じた提案を行っています。環境負荷の少ない製品設計にも適した、安定供給可能な鉱物です。

炭カル(炭酸カルシウム)

品名
ヤマシロ炭カル
KS-800炭カル
ST-200炭カル
1級炭カル
鼠石灰

【寒水石(硫酸カルシウム)とは】

寒水石(かんすいせき)は、主に硫酸カルシウム(CaSO₄)を主成分とする鉱物で、天然には二水石膏(CaSO₄・2H₂O)と無水石膏(CaSO₄)の形態で産出されます。窯業分野では、主に成形体の乾燥助剤、鋳込み型の石膏型原料、または膨張調整材として広く利用されています。寒水石は焼成温度では分解してSO₂を放出する性質があり、焼成収縮や膨張挙動に影響を与えるため、ボディの寸法制御や多孔質化にも応用されます。また、石膏型の母材としての利用では、鋳込み成形における吸水性・寸法精度・繰り返し使用の耐久性が評価されており、陶磁器や衛生陶器、ファインセラミックスの生産現場で不可欠な素材です。

近年では、合成石膏の再利用や高純度品のニーズが高まっており、使用環境や目的に応じて、粒度や焼成履歴を調整した製品が求められています。当社では、国産および海外産の高品位な寒水石を粉砕処理し、用途別に最適な粒度分布でご提供しています。乾式成形用・鋳込み型用・調湿材用など、幅広いニーズに対応可能です。寒水石は、窯業原料としての伝統的な役割に加え、環境負荷の低減や成形効率の向上に貢献する素材として、今後も多方面での活用が期待されています。

寒水石(硫酸カルシウム)

品名
寒水石
GM-50寒水石
GM-70寒水石

その他鉱物・無機添加材/化学分析(参考値)

品名
SiO2
Al2O3
Fe2O3
TiO2
CaO
MgO
K2O
Na2O
 igloss
真珠岩
70-79
12-18
0.5-2
0.1-2
3.5-5
3-4
合成ワラストナイト
SiO2 50.5-56.5/Al2O3 2.3-3.3/Fe2O3 0-1/CaO 39.5-45.5/MgO 0-1/S 0-0.3/P 0-0.3
ゼオライトZO#2070
透輝石
56.36
1.43
0.44
0.32
21.51
15.03
1.00
0.48
2.76
30Kロー石
78.23
17.45
0.14
0.27
0.01
0.01
0.13
0.11
3.30
ほたる石

ED タルク
56.56
0.08
0.13
0.01
0.93
32.39
0.01
0.01
9.88
PSIC タルク
61.72
0.08
0.07
0.01
0.18
31.95
0.01
0.01
5.97
中国焼タルク
63.80
0.02
0.15
0.004
0.51
34.27
0.01
0.01
0.01
PS(焼)タルク
65.71
016
0.14
0.01
0.39
33.46
0.01
0.02
0.10
PS(生)タルク
61.12
0.06
0.06
0.01
0.18
32.02
0.01
0.01
6.53
マグネサイト(粉)
0-6.5
0-2
40-50
M-ドロマイト
0.38
0.04
0.02
0.01
34.70
18.48
0.01
0.02
46.13
DM-50ドロマイト
CaCO3 61.0 MgCO3 37.5
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